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ひっっさびさに水彩絵の具とかひっぱりだしてみたら
筆や水拭きがカビてた。びびびびびっくりした…
今日の日記(日記か?)は、
何かに敗れ、自業自得のクセに傷心酔っぱの管理人が雪を見てぼやく
まことにつっまんねぇ妄想記(まとめ)だから読み飛ばし上等!むしろ推奨!
■
自分の好きな昔話のひとつに、『雪女』があります。
好きすぎて、本棚の一角は雪女本が積まれヒサンなことになってます。
このお話も幾つかバージョンがあると思いますが、私が言いたいのは
男が吹雪の中で出会ってしまった雪女に
「今夜のことを誰にも話さない」という条件で助けてもらったのち
吹雪の夜に出会った雪女そっくりの女がヨメに来た、
子供も生まれ、幸せな生活を送っていたが
ある晩男がヨメに昔会った雪女の話をしてしまう、
それを聞いたヨメは雪女に戻り
「どうして話してしまったの…私はずっと貴方といたかったのに云々」と言い残し消えてしまう…
って割とスタンダードな話(小泉八雲)。
自分は童話や昔話を逆説的に考えるのが好きという、だいぶ捻くれた人間なのですが、
それにしたってこの話は物悲しいというかなんというか。
なんか後味悪いものがあるよね。ナニこのバッドエンド。
この後味の悪さを解消するため、若かった私は偏差値控えめの頭をフル回転させて考えました。
『雪女』というお話のポイントは2つ、
「雪女と男が交わした約束の内容」と「その約束を破った男の心理」です。
雪女も、もうちょっと他の条件で男を助けていれば、男の傍に人間のヨメとして居れたでしょう。
男は男で、ヨメに話さなければ何事もなく幸せな家庭を築いていけたのに、話してしまった。
この話を聞いて、男が女に「昔、雪女と会った」という話をしようとしたのは、
女に対して「秘密」を持っていたくない、もっと、女と一体感を持ちたい、という気持ちの現れであるんじゃないかと思いました。
つまり、秘密を持っている限りその人と自分との間には絶対に越えられない壁がある。
もっと親密になるためには、その秘密をも打ち明けて共有しなければならない…
そんなイカした気持ちがあったんじゃないでしょうか。
それを踏まえて考えると、(雪)女が、男に向かって言った言葉、
「今夜のことは誰にも話さないで」
という言葉は、実は自分と男だけで共有する、
他の誰にも知られない「秘密」を持ちましょう…という提案だったようにも聞こえます。
男と「共通の」秘密を持つことで、自分との間に「一体感」を持っていられる、そんな仕掛けになっているような気もします。
とすると、男と結婚した(雪)女にとって、
(1)男が秘密を話さない→雪女である自分と秘密を共有しているが、妻である自分とは壁がある
(2)男が秘密を話してしまう→妻である自分とは壁がなくなるが、雪女である自分との共有の秘密は破られる
という二重構造が作られますね。
子供のころは、こんな約束をさせた雪女のことを「こんな約束させて馬鹿だなあ」と思っていましたが、
勘潜ってみると、雪女は、最初の提案をしたときからこのような二重構造に陥ってしまうことは予想できたのでは?
いつの日か、幸せな日々が幻となってしまうこともわかっていたのでは…?
そもそも「雪女」である自分と、「人間」である男が
夫婦となって幸せになると言うことは、所詮叶わぬ願いであるということをわかっていて、
敢えてあのような、自分と男との間にカベができてしまうような約束を男にさせたのではないか…。
逆に言うと、本来叶うはずのない願いを実現させるための一つの「賭け」として
男と自分とがある一定の距離よりも近づいてしまわないようなルールを自分に課した…。
女と夫婦になってからも男は、「雪女」との約束を優先してきた。
それが、その晩、とうとう、雪女との約束よりも、「人間」としての(雪)女との関係の方が優先されてしまった。
この瞬間、二人はもう一緒に暮らしていくことはできなくなってしまった・・・と言うことだったのかも…
「秘密の共有」とそれから生まれる「矛盾」……。えー何か燃えてきた!
この、女の抱える矛盾燃えるなオイ!
…ってことでだいぶ前にまんが描いたけど、途中でワケ解らなくなって大撃沈したのも全然良くない思い出。
ラストは女が子供を連れて行くパターンと、男に託すパターンがありますが、どっちも酷ですよね。
ヨメにとっても、男にとっても、なにより子供にとっても。
遺されるたものがある、ということでそれを幸福と思えるかもしれないけど、
子供には良い迷惑なわけで…うん、駄目だ。やっぱり家族が離れるのは駄目だ。
その原因を作る人間はもっと…オッケーイ、酔いが酷くなってきたァー
スノボで、回転失敗してゲレンデに転がってたんですが、
地味に降り積もる雪を見てたらこんなことを思い出しましたとさ。
昔の妄想力は半端ねえな。
雪女の忍んで忍んぶ、ギリギリの恋。こんなとんでもねぇ話を遺した小泉八雲万歳。
女の、1/1000でいい、忍ぶ恋…てか普通の鯉恋というものが私にもできたらいいと思います。はい。
ごめんなさい。本当にごめんなさい。解る人だけ解れば良い。